石川県に引っ越してからは、
母が車で自由に動けるようになれば、以前のような生活に戻れるのではないか――
そんな思いがありました。
また私自身の気持ちの片隅に、
「少し距離を置いてもいいのでは」という思いもあり、
母との同居ではなく、同市内で車で15分ほどの距離に、
それぞれ住む形を選びました。
母は最初こそ新居に慣れない様子もありましたが、
以前からの友人と車で出かけたり、
これまで通っていた卓球クラブに再び通い始めたりと、
少しずつ以前の生活リズムを取り戻していきました。
活動量も増え、うつの症状も落ち着いている様子で、
私自身も「この距離感でよかったのかもしれない」と感じていました。
千葉での生活とは違い、完全なひとり暮らしになったこともあってか、
母は週に1回ほど私のマンションに遊びに来て、
そのまま泊まることもありました。
また、私の通院時の駅から自宅までの送迎や、
妊娠後の食材の買い出しなど、
いろいろと世話を焼いてくれていました。
一方で、同市内とはいえ車で15分の距離は、
遊びに来たあと「帰るのが少し面倒」と感じることもあったようで、
引っ越してみて、親子の距離の取り方の難しさに
気づく場面もありました。
しかし、引っ越しから4か月を過ぎた頃から、
母の様子にうつ再発を思わせる変化が見られるようになり、
現在は再びうつ状態になっています。
親のうつと距離感のバランスは、
想像していた以上に難しいものだと感じています。
作業療法士の視点から見ると、
このタイミングでの引っ越しは再発リスクが高いのでは、と感じられる方もいるかもしれません。
この点については、今後の記事の中で、当時の状況や判断の背景にも少し触れていけたらと思います。

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